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今回の話はおもしろかった。 少女誘拐の実行犯が刑事に化けて自宅に対策班として乗り込んでいたという筋立てだ。 電話の引き込み口に細工して、外部にかけた電話がすべて近くの犯人の電話に接続されるようにしていた。秋月の電話交換キットと無線装置を使えば、簡単にできてしまうだけに、悪用されないか少し心配になったが、こういうツールはネットにあふれているので、今は各人の良識に任せるしかないのだろう。 少女誘拐だけでは、おもしろくないので、拳銃を所持した逃亡犯が近隣の住宅に逃げ込み篭城したとの伏線もからませていた。出だしは、この逃亡犯を捕獲するという形で右京(水谷豊)らは、神奈川県警との共同捜査を行う。もともと警視庁の失態で逃亡半を取り逃がしたらしく、今回は警視庁の面々が県警にかなり下手に出ている。山西淳も角田捜査一課長役であのにやにや顔をまじめな顔にして頼み込んでいた。山西という役者は、脇役として渋くて軽い役をうまくこなしている。やじうまのようであり、ときには捜査員にはっぱをかけ、それなりの存在感がある。決して美男といえないが、あの馬面には愛嬌があり、目の動きもいい。 逃亡犯が篭城している家を右京の観察眼で見つけ出し、逮捕に成功した捜査陣は、意気揚々とひきあげる。おもしろかったのは、人質にされた中年女性が、成金趣味たっぷりに、犯人が銃を落とされ、皆が一瞬、停止した瞬間、その空気を、「捕まえろ!」と怒鳴って、皆が犯人にとびかかったことである。それまで犯人の一挙一投足にびくびくしていた女性が、抑制がなくなった瞬間、モンスターペアレンツのようなクレーまーに大変身して、捜査陣を滅茶苦茶に罵倒していた。ここらへんの細かさは、相棒のスタッフ陣のなせる技なのだろうが、感心する。 かたや、誘拐犯人からの電話をまっている家では、この逃亡犯が近隣に逃げ込んだとの報道直後、犯人から居留守を使えとの指示がくる。右京は、逃亡犯の捜査中、留守宅だったこの家にも興味をもち、皆が引き上げた後も、一人残り、この家の周辺を調べる。で、ある異常に気付く。裏口から家の中をのぞいているうち、お手伝いに気付かれ、中の誘拐対策班に呼び込まれる。 犯人はまた電話をしてきて、5億円の誘拐身代金を要求してきた。しかし、父親は5億円を3時間でそろえてしまう。神奈川県警の早川刑事(益岡徹)は、なぜこうも短時間で金がそろえられたか、父親を問い詰め、その金が、自分の会社が用意していた政治家への裏金であることを知る。また、その父親には愛人がいて、会社内での派閥闘争に疲れ、共謀して会社の金を横取りしようとしている疑いもあると右京に告げる。 右京は、お手伝いに巧妙にとりいり、娘の通学通路や、親が子供にかまっていなかったことを聞き出す。ここらへんいも現代家族の矛盾をさらりとのぞかせている。容易された札の番号を記録するために、ビデオカメラで撮影している最中、右京はトイレにはいり、メールを送信する。早川から携帯電話妨害装置で半径20m以内では携帯電話は使えないといわれていたのに、視聴者はここで変だなと気付く。メールは帰還中の、山西課長に届く。メールを見た山西課長は、全員にある指示を出す。 犯人は受け渡し場所を山下公園内赤れんが倉庫をしてくる。父親は、車で5億円のせ、倉庫に向かう。到着した父親の携帯に車からおりて、埠頭に向かい歩けと指示が入る。携帯電話の番号まで知っているので、内部事情を知っているものに違いないという先入観を視聴者に与えている。 犯人の協力者と思われる若者が車を奪い逃走する。ジt買うでは、その車の位置を示す追跡装置が車の軌跡を表示している。やがて、犯人から娘を解放したとの連絡がはいる。県警はすぐに、娘を保護して、車を捕獲する。犯人もつかまり、金ももどり、皆安心して引き上げにかかる。しかし、右京は、帰り際に、早川に質問をする。 ここら辺から視聴者は、右京がどういう謎解きをしていくか期待させられる。 なぜに犯人は、逃亡犯の事件が起こったときに、電話をしてきて、居留守を使えと指示してきたのか、その背後でヘリコプターの爆音が聞こえていたのは、この近隣に居たという証拠ではないかと。早川は、ヘリなんて全国どこでも飛んでいると反論する。しかし右京は2段3段の質問を投げつけて、最後に、早川が偽刑事であると決め付ける。 この家を不審に思い、観察していた段階から、すでに右京は疑っていた。 すべての説明を聞いた早川は、自分たちは、裏金のように表に出せない金を奪い、誰も傷つけていないし、そういう悪事の金をつかおうとするやつらをやっつけているのだと、一人憤る。しかし、右京は、娘とその両親の心に大変な傷跡をつけたと告げる。その罪は決して軽くないと付け加える。 |
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